「重曹」と言えば、家の掃除や料理などに使う人も多く、もちろん歯磨き粉代わりに使っている人も少なくないと思います。
しかし、重曹を使っての歯磨きの効果や安全性って実際はどうなのでしょうか?
「毎日重曹を使って歯を磨いているけど、歯がすごく白くなったよ!」
「普通の歯磨き子に加え、仕上げに重曹で磨いているよー」
「ホワイトニング効果もあるみたいだから、2日に1回は重曹を使っている♪」
…実はこれ、ちょっと危険かも…?
そこで今回は、重曹を使った歯磨きについて、その安全性や効果、重曹を使った正しい歯磨き方法に加え、重曹歯磨きのメリット・デメリットもお教えしちゃいます!
今現在、重曹を使って歯を磨いている人、そしてこれから重曹を使おうかなと考えている人も、ぜひこの記事を参考にしてみてください!
Contents
1.重曹を歯磨きに使って大丈夫?
重曹で行う歯磨きについての安全面は重曹の種類を間違えなければ問題ありません。
そもそも重曹には下記のような種類があります。
- 食用の重曹
- 薬用の重曹
- 工業用の重曹
それぞれ、違う用途での使い方を想定して作られています。
重曹で歯を磨く場合は、工業用ではなく、薬用または食用を使用しましょう。
理由としては、食用、薬用は口の中にいれたり肌に直接触れることを想定して作られていますが、工業用だけは口に入れることを想定していないため、純度が低く不純物が混じっている可能性もあります。
また清掃用の添加物が含まれている可能性もあるので、重曹で歯を磨く際は必ず薬用、もしくは食用を使用しましょう。
ちなみに、薬用・食用・工業用の重曹の違いは純度とキメの細かさと添加物に違いがあし、工業用は口に入れる事を想定していないからその審査もゆるくて、危険です。
そのため、歯磨き用に重曹を買う場合は工業用じゃないかどうかを必ず確認してください。
2.重曹歯磨きのメリット
重曹を使った歯磨きのメリットとして、下記のようなものがあります。
- 虫歯予防に効果的
- 口臭を抑えられる可能性がある
- 歯を白くできる
- 安価で効果的
虫歯予防に効果的
重曹で歯磨きをすることで、口の中を酸性から中性へと中和し、虫歯を予防することができます。
虫歯が起こる原因として酸があげられますが、重曹はアルカリの性質を持っており、歯を磨くことで、口の中の酸性と重曹のアルカリ性が混ざり合い、中和されます。
その為、虫歯菌や歯周病菌などの殺菌にもつながっていきます。
口臭を抑えられる可能性がある
虫歯予防と同じく、口臭のにおいのもとを重曹のアルカリの性質によって中和することで、口臭を抑えることができます。
ただ、口臭の原因にはいくつか種類があり、原因によっては重曹を使った歯磨きでも口臭を予防できない可能性があります。
口臭の原因に関してはこちらの記事で詳しく書いてあるので、参考にしてみてください。
「口臭の原因はこれだった!気になる口臭の原因と種類を徹底解説!」
歯を本来の色に戻す
重曹の強い研磨作用によって、歯の表面に付着している食べかすや汚れをしっかりと取り除くことができ、その結果歯を本来の色に戻すことができます。
例えば煙草のヤニや、ワインやコーヒーなどでついた着色汚れも、重曹で歯を磨くことでしっかりと落とすことができます。
安価で効果的
重曹自体は求めやすい値段で販売されていて、薬局で販売されている最も純度の高い重曹でも500gで400円~700円程度で購入することができます。
市販の比較的有名な歯磨き粉と比べると安さは感じないかもしれませんが、しっかりと効果の出る歯磨き粉を買おうと考えた場合はさすがにこの値段では買えません。
また、スーパーや薬局など、近場で買えてしまうのもメリットの一つです。
3.重曹歯磨きのデメリット
重曹を使った歯磨きのデメリットは下記のようになります。
- 研磨作用が強い
- ホワイトニング効果はない
研磨作用が強い
重曹に含まれる研磨成分は粒子が荒く、大きいものが多いため研磨作用がかなり強いです。
その為、強くゴシゴシと歯を磨いたり、頻繁に歯を磨くと歯や歯茎を傷つけてしまい、着色汚れや知覚過敏などの原因になってしまう可能性があります。
ちなみにアメリカの歯科医師会ADA(American Dental Association)では、「重曹歯磨きはまるでクレンザーで歯を磨くようなもの」と言われていて、あんまり推奨はされてないみたい…。
ホワイトニング効果はない
重曹を使った歯磨きでホワイトニングを行う事はできません。
重曹には歯を本来の色に戻す「クリーニング効果」はありますが、歯を本来の色以上に白くする「ホワイトニング効果」は残念ながらありません。
したがって、ホワイトニングを行いたい人は、別途でホワイトニングを行う必要があります。
ちなみにどうやってホワイトニングを行えばよいのかわからない…という人はぜひ下記記事を参考にしてみてください!
「ホワイトニングとは?歯を白くするための基礎知識を徹底解説!」
4.重曹を使った正しい歯磨き方法
重曹を使った正しい歯磨き方法は下記のようになります。
水だけではなく、ハッカ油やはちみつ、グリセリンなどを混ぜ、歯磨き粉のようなペースト状にして歯を磨きやすくする方法もあります。
ちなみに重曹で歯を磨く場合、歯ブラシは「やわらかめ」を使用すると良いでしょう。
理由として、重曹は研磨作用が強いため、硬めの歯ブラシで歯を磨いてしまうと、歯や歯茎を傷つけてしまう可能性があります。
ですので、やわらかめの歯ブラシで丁寧にやさしく磨いてあげましょう。
5.重曹口ゆすぎも有効
重曹を水に混ぜた重曹水溶液で口をゆすぐのも、有効です。
忙しくて歯磨きができない!なんて時に重曹水溶液でうがいをすることで、初期虫歯の治療や歯周病予防、口臭改善効果も期待できます。
やり方としては500mlのペットボトルにティースプーン1杯分くらいの重曹を入れ、よく混ぜれば出来上がりです。
これを口に含み、30秒間くちゅくちゅとうがいをするだけでOKです。
重曹口ゆすぎを行う事で、口内炎などの粘膜の痛みを和らげたり、歯垢(プラーク)を落ちやすくしてくれる効果もあるため、忙しくて歯を磨くことができないような場合は特にお勧めです。
6.まとめ
今回この記事でご紹介した事をまとめると下記のようになります。
- 重曹歯磨きは薬用もしくは食用の重曹を使用し、やさしく丁寧に磨く
- 口の中を中性にしてくれるので様々なメリットがあるが、デメリットも存在する
- 重曹歯磨きだけでなく、重曹口ゆすぎも有効
重曹はとても効果のあるものですが、それだけではなく、しっかりとブラッシングを行うことで、初めてその効果を最大限に活かすことができます。
そのため、日々のブラッシングにしっかりと気を使い、重曹はあくまでもサポートしてくれているんだ!くらいの気持ちで使用するのがよいでしょう。