口臭を気にしない人にとって舌苔はどうでも良いとは思いますが、今現在自分の口臭が気になっているという人にとっては、舌苔は見過ごせない重要なものだと思います。
実は口臭の原因の多くは、この舌苔の影響が大きく、そのせいで口がにおってしまうという人も少なくありません…。
「舌苔が原因で口臭が発生しているのなら、すぐに治したい!」
「舌苔ってどうやってケアしたらいいのかな?」
「舌苔をなくすために歯ブラシで舌を磨けばいいのかな?」
このように考える人もいるとは思いますが、正しくケアをしないと、逆に舌を傷つけてしまいますよ…!
そこで今回は、舌苔が付着する原因をご紹介します!
そのあとで舌苔のケア方法や注意点もご紹介するので、この記事を読んで、ぜひ今日から舌苔をケアしてみて下さい!
Contents
0.そもそも舌苔とは?
舌苔とは、舌の表面に付着している汚れの事で、白や黄色っぽいコケ状の物の事です。
舌苔は、口の中から剥がれ落ちた粘膜や、口の中に残っている食べかす、白血球などの血液成分や細菌などから構成されるものです。
舌苔が口臭の原因になるメカニズムとして、舌苔に「嫌気性細菌」という細菌が付着すると、舌苔に含まれるたんぱく質を分解するのですが、その過程でにおいの元となる揮発性硫黄化合物を発生させます。
その為、舌に付着している舌苔を除去することで、口臭を抑えることが可能になります。
1.舌苔が付着する原因
舌苔が付着してしまう原因として、下記のような事が考えられます。
- 口の中が不衛生
- 唾液量の減少
- 免疫力の低下
- 唾液の減少を起こすような薬剤の服用
口の中が不衛生
日々の歯磨きが甘く、口の中に磨き残しや歯垢、食べかすが付着している場合、舌苔が付着しやすくなっています。
口内環境が不衛生だと、口の中で細菌が繁殖しやすいだけではなく、口の中に残っている汚れによって舌苔が発生してしまいます。
もちろん、これは毎日の歯磨きができていないという人だけでなく、歯並びが悪いという人も磨き残しやすいという観点から、舌苔ができやすいと言えます。
唾液量の減少
唾液量が少なくなると、細菌が口の中で繁殖し、舌苔ができやすくなります。
唾液には口の中を綺麗に洗浄・自浄してくれる作用があるのですが、その唾液が少なくなってしまうと、口内で細菌が繁殖しやすくなります。
唾液量が少なくなってしまうケースとしては、下記のようなものが考えられます。
上記の場合が多い人ほど、舌苔はつきやすくなっているので注意しましょう。
免疫力の低下
免疫力の低下、厳密に言えば免疫力が低下し胃腸が弱っているときに、舌苔は付着しやすくなります。
免疫力が低下してしまうと、細菌に対する抵抗力も低下してしまい、その結果、口内にいる細菌が増えやすくなります。
ちなみに、風邪を引いたときにお医者さんが舌を見るのは、舌苔によって免疫力が落ちているかどうかを調べるために見ているんだよ!
唾液の減少を促すような薬剤の服用
唾液の減少を促すような薬を服用すると、舌苔がつきやすくなります。
唾液の減少を促す種類の薬としては、下記のようなものがあります。
薬の副作用などで起こることがありますが、別の病気の対策として服用していると思いますので、口臭・舌苔に関しては仕方のない事かもしれません。
ちなみに、高齢の人で舌苔がついている場合、物を飲み込む動作がうまくできずに、気管に誤嚥してしまう可能性があるけど、その時に舌苔を一緒に飲み込んでしまうと誤嚥性肺炎という病気になってしまう可能性があるから注意してね!
2.舌苔をなくす方法
舌苔をなくす方法としては、下記のようなものがあります。
基本的に舌を綺麗にすることで、舌苔をなくすしか方法はありません。
舌ブラシを使う
舌ブラシとは、舌を磨くための専用ブラシを使い、舌を磨いて舌苔を除去する方法です。
舌ブラシで舌を磨くことは、アメリカで既に一般化しており、日本でも薬局やドラッグストアなどで簡単に購入することができます。
使い方としては、舌ブラシを水に浸し軽い力で手前に引くだけです。
この時に強い力でやってしまうと舌を傷つけてしまう可能性がありますので、やさしく行ってください。
洗口液を使う
市販されているマウスウォッシュで口内の細菌を殺菌することで、舌苔の付着を予防することができます。
その際に、使用する洗口液は殺菌作用があるものを選びましょう。
口をすすぐだけで簡単に舌苔を予防することができるので、時間がない人にもおすすめです。
歯科医院へ行く
歯科医院でのオプションメニューとして、舌のクリーニングを行っている歯科医院もありますので、そこで舌苔を落としてもらう方法があります。
舌を綺麗にしてくれるだけですので、値段の方も1,000円前後と安い価格で施術を受けることができます。
ただ、歯科医院によってはやってくれないというところもありますので、歯科医院での舌クリーニングを考えている場合は、事前に問い合わせてみましょう。
3.舌苔をケアする際の注意点
舌苔をケアする際の注意点として、歯ブラシを使って舌を磨いてはいけません。
歯ブラシは硬い歯を磨くためにある程度の強度がありますが、その歯ブラシでやわらかい舌を磨いてしまうと、舌を傷つけ、炎症を起こしてしまう事や、舌を守っている粘膜を取り除いてしまったり、最悪の場合、味覚障害になってしまう可能性があります。
その為、舌を磨くときは歯ブラシを使わず、舌ブラシを使うようにしましょう。
4.日常で舌苔の付着を予防するために…
日常生活の中で、舌苔の付着を予防するために、下記の3つを行いましょう。
- よく噛んで食べる
- しっかりと歯を磨く
- 睡眠をしっかり取る
これは今日からでもできることだからぜひ意識してやってみてね!
よく噛んで食べる
食事の際によく噛んで食べることによって、唾液の分泌を促し、口内での細菌の繁殖を防ぐことができます。
唾液の洗浄・自浄作用によって細菌の繁殖を防ぐことができれば、舌苔の付着の予防になるため、普段の食事だけではなく、ガムを噛むなど、しっかりと顎を動かし咀嚼しましょう。
しっかりと歯を磨く
舌苔発生の原因でもある磨き残しや食べかす、歯垢などを除去するためにしっかりと歯を磨きましょう。
日々の歯磨きに加え、デンタルフロスや歯間ブラシなどを活用し、歯と歯の間や、歯の奥などにも歯垢や汚れが無いようにしっかりと磨くことで、舌苔を予防することができます。
また、定期的に歯科医院で診察を受け、歯のクリーニングを行うのも有効です。
睡眠をしっかりと取る
直接的には効果はありませんが、睡眠をしっかり取り、免疫力の低下を防ぐことで、舌苔の付着を予防することに繋がります。
睡眠をしっかり取ることでの効果の程は見えづらいですが、免疫力を高めることで舌苔の予防だけではなく様々な健康につながりますよ!
5.まとめ
今回この記事でご紹介させて頂いたことをまとめると下記のようになります。
- 舌苔は口の中の不衛生や唾液量の減少などによって付着する
- 舌苔をケアする方法として、舌ブラシや洗口液が有効
- 歯ブラシで舌を磨いてはいけない
舌のケアによって口臭を予防することは一つの立派なエチケットです。
今現在、舌のケアを行っている人も、そうでない人も、この記事を参考にぜひ今日から舌のケアを始めてみてください!