気になる口臭は舌苔が原因?舌苔の概要と口臭との関係性とは

舌苔 口臭 アイキャッチ




ふとした時に気になる自分の口臭、その原因には様々なものがあります。

しかし、口臭のおよそ80%は口腔内のトラブルと言われており、その中でも大きな原因として知られているのが舌苔(ぜったい)と呼ばれるものです。

つまり、この舌苔を何とかすることで、口臭を防ぐことができる可能性があります。

「舌苔っていったい何のことだろう…」
「舌からにおいがしているってことかな…?」
「何とかするためにお金や時間がかかるのかな…」

など、疑問に思う事はたくさんあると思います。

そこで今回は、「舌苔」について、その概要や舌苔が付着する原因、口臭との関係性や舌苔をなくすための方法などをご紹介していきます!

1.舌苔とは?

舌苔(ぜったい)とは舌の上にできる白や黄色っぽいコケ状のものの事です。

自分の舌をべーっと出し、鏡を見たときに、ピンクではなく白っぽかったりしていたら、それは舌苔が付着しています。

舌苔

その実体は舌の表面に付着した細菌や、口内から剥がれ落ちた粘液細胞、食べかすなどの塊です。

舌の表面には「舌乳頭」と呼ばれる無数の突起があり、この突起と突起の隙間に細菌が潜んでいるのですが、ここに食べかすや剥がれ落ちた粘液細胞などがこびりつくと舌苔となります。

舌苔になる

舌苔は細菌が繁殖しやすい環境であると共に、舌苔の中にいる病原菌が気管から肺に入ってしまうと、舌炎や歯周病、誤嚥性(ごえんせい)肺炎などの原因となったり、味を感じる味蕾(みらい)という器官を覆い、味覚障害などを引き起こす可能性があります。

つまり、様々な口内トラブルの元となってしまうものなのです。

2.舌苔ができる原因

舌苔ができてしまう原因としては下記の3つが挙げられます。

  • 口の中の不衛生が原因
  • 口の中の乾燥が原因
  • 胃腸の不調が原因

口の中の不衛生が原因

舌苔のできやすさには個人差がありますが、歯磨きをしなかったり、汚れや食べかすが付着したままの状態で放っておくと、舌苔ができやすくなります。

これは当然といえば当然なのですが、歯に付着している食べかすや歯垢などは細菌の温床となっており、繁殖しやすい環境です。

そして、繁殖した細菌は別の繁殖場所を求めて動くことで、舌苔が付着しやすくなる、というメカニズムとなっています。

口の中の乾燥が原因

口の中が乾燥して唾液が少なくなってしまうと、舌苔は付着しやすくなります。

唾液には口内の洗浄・自浄作用があり、また口の中に酸素を運んでくれる役割があります。

バクテリアなどの細菌は酸素を嫌うため、唾液が多い人ほど舌苔が付着しにくい傾向にありますが、緊張している時や口呼吸をしているときなど、口の中が乾燥してしまうと、唾液が減少し洗浄・自浄作用が弱まり、舌苔が付着しやすくなります。

その他にも煙草を吸っていたり、病気や薬の副作用で口の中が乾燥してしまうというケースもあります。

胃腸の不調が原因

胃腸が弱ってしまい、身体の免疫力が低下してしまうと、舌苔は付きやすくなります。

これも乾燥と同様で、免疫力の低下により唾液の洗浄・自浄作用が弱まることが原因です。

上記のような原因があると、舌苔が付きやすくなってしまい、その結果口臭が発生してしまいます。

3.舌苔から口臭がする原因

舌苔に含まれる細菌が、口の中の食べかすや、剥がれ落ちた粘膜細胞などを分解すると「揮発性硫黄化合物」という、においのもとが発生します。

揮発性硫黄化合物には下記の3種類があります。

3種類の揮発性硫黄化合物

この3種類の成分が口の中から発せられることにより、口臭となります。

舌苔が付着しているとこれらのにおいが口から発せられますが、特に起床時や空腹時、緊張時などの唾液が少なくなるようなときに、口臭も強くなります。

また、唾液の分泌量は加齢とともに減っていく傾向にあるため、歳を重ねるごとに舌苔が付きやすく、口臭もしやすくなってしまいます。

それでは、どのようにして舌苔をなくせば良いのでしょうか?

4.舌苔をなくすための対策

舌苔をなくすための対策としては下記の2種類があります。

  • 舌ブラシを使用する
  • マウスウォッシュを使用する

舌ブラシを使用する

舌を磨くための専用の舌ブラシをつかい、舌を磨くことで舌苔を改善することができます。

舌ブラシは薬局やドラッグストアでも販売されているところもあるくらい、簡単に手に入ります。

舌ブラシの実物

使い方としては、鏡を見ながら舌にブラシを当て、磨いていくのみです。

ただし、磨くときに強い力をかけてしまうと舌が傷ついてしまうため、優しく丁寧に磨きましょう。

磨くタイミングとしては、起床時の歯磨きが終わった後がおすすめで、毎朝1日1回磨くくらいで十分です。

マウスウォッシュを使用する

舌みがきの時間がない、というときはマウスウォッシュを使用するのも効果的です。

マウスウォッシュ液に含まれている殺菌作用によって口内の細菌の増殖を抑えることができ、口の中の乾燥も防げるので、口臭予防にもなります。

マウスウォッシュは舌みがきの仕上げとしても効果的ですので、できれば舌みがきが終わった後に行いましょう。

5.まとめ

今回、この記事でご紹介した事をまとめると下記のようになります。

  • 舌苔(ぜったい)とは舌の上にできる白や黄色っぽいコケ状のものの事
  • 舌苔ができる原因としては口内の不衛生、乾燥や胃腸の不調などがある
  • 舌苔から揮発性硫黄化合物という口臭のもとが発生する
  • 舌苔の対策として有効なのは舌ブラシとマウスウォッシュ

舌苔を予防、改善することで、口臭を抑えられる可能性があり、予防、改善のために行うことは時間もお金もそんなにかかるものではありません。

ですので、今回ご紹介した記事を参考に、ぜひ明日から実施してみてはいかがでしょうか。