費用の面は度外視したとして、歯列矯正とホワイトニングを同時に行えるのであれば、一緒にやりたい!という人は多いと思います。
歯列矯正もホワイトニングも、審美性を高める治療としては有名で、どちらもできるのであれば、同時に行えた方が楽ですし、うれしいですよね?
そして、歯列矯正の中でもインビザラインであれば、ホワイトニングを同時に行う事ができるんです。
しかし、そこにはメリットもあれば注意点もあります。
そこで今回は、インビザラインとホワイトニングを同時に方法や、そのメリット・デメリットなどを詳しくご紹介していきます。
もちろん、インビザラインだけ、ホワイトニングだけ等、片方だけの治療を行うのもありですが、同時にやりたいという人は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
Contents
1.インビザラインとホワイトニングは同時にできる?
結論から言うと、インビザラインによって歯列矯正を行いながら、ホワイトニング治療を同時に行うことは可能な場合があります。
インビザラインを行いながらホワイトニングを行う方法としては、下記の2つの方法があります。
インビザラインのマウスピースを着用してホワイトニングを行う方法が「ホームホワイトニング」、インビザラインを取り外してホワイトニングを行う方法が「オフィスホワイトニング」と呼ばれるホワイトニング方法です。
方法が違うため、どちらもメリット・デメリットに違いがありますが、歯科医院でホワイトニングの申込をするので、できればインビザラインを行っている歯科医院で申込をし、トラブルの無い様に行うのが良いでしょう。
2.マウスピースを着用して行うホワイトニング
マウスピースを着用して行うホワイトニングは「ホームホワイトニング」と呼ばれており、マウスピースにホワイトニング薬剤を流し込み、治療を行っていく方法です。
特徴として、即効性がないため歯が白くなるために時間はかかりますが、その分、歯が白い期間は長続きするという、持続性のあるホワイトニング方法です。
歯の白さの持続期間は1年程続くため、いくつかあるホワイトニング方法の中でも持続性は高いです。
施術自体もマウスピースに薬剤を注入し、約2時間装着しておくという簡単なものなので、インビザラインでマウスピースに慣れている人にはかなりやりやすい方法となっています。
本来、ホームホワイトニングを行うためには、ホームホワイトニング用のマウスピースを作る必要がありますが、インビザラインであれば代用できる可能性もあります。
しかし、歯科医院によってはインビザラインでホームホワイトニングは難しいと考える歯科医院もあるため、その部分は通っている歯科医院に問い合わせる必要があります。
ホームホワイトニングに関してはこちらの記事でも詳しくご紹介していますので、参考にしてみてください。
「自宅でのホワイトニング「ホームホワイトニング」について徹底解説!」
3.マウスピースを外して行うホワイトニング
マウスピースを外し、歯科医師に直接ホワイトニングの施術をしてもらう方法を、「オフィスホワイトニング」と言います。
特徴としては、歯科医師や歯科衛生士が直接施術するので、ホームホワイトニングに比べて濃度の高く有資格者しか扱えないホワイトニング薬剤を使用することができるため、歯が白くなるまでの期間が短く、即効性があります。
しかし、ホームホワイトニングに比べると持続性に欠けており、白さの持続期間は約3ヶ月~6ヶ月ほどとなっています。
オフィスホワイトニングであれば、インビザラインをしていても、施術をしてもらう時間だけマウスピースを取り外し、施術を行う事ができます。
また、ホームホワイトニングとオフィスホワイトニングを併用した「デュアルホワイトニング」という方法もあり、ホームホワイトニングとオフィスホワイトニングの良いところを組み合わせた方法も、インビザラインをしながら施術可能です。
オフィスホワイトニングやデュアルホワイトニングについて、もう少し詳しく知りたいという人は、こちらの記事を参考にしてみてください。
「ホワイトニングとは?歯を白くするホワイトニングを徹底解説!」
それでは次に、インビザラインとホワイトニングを同時に行うメリットをご紹介します。
4.インビザラインとホワイトニングを同時に行うメリット
インビザラインとホワイトニングを同時に行うメリットとしては、下記のようなものがあります。
- 時間を短縮できる
- 変化をより明確に自覚できる
時間を短縮できる
一番大きなメリットとなりますが、インビザラインとホワイトニングを同時に行う事で、治療にかかる期間を大幅に短縮することができます。
インビザラインとホワイトニングを別々に行うと、その期間は長くなってしまいますが、同時に行う事で、短期間で理想の口元に近づくことができます。
上記の画像はあくまで一例で、歯列の状態や理想の形になるまでの期間、歯が白くなるまでの期間には個人差がありますので、その期間は一概には言えませんが、時間の短縮になることは間違いありません。
それぞれにかかる期間の大体の目安はこちらの記事でご紹介していますので、参考にしてみてください。
「歯のホワイトニングにかかる期間はどのくらい?方法ごとの期間まとめ」
「インビザライン治療にかかる期間は?その理由と早めるコツをご紹介」
変化をより明確に自覚できる
インビザラインによって「歯列が変わっていく」ことと、ホワイトニングによって「歯が白くなっていく」事の両方の変化を自覚できるので、治療へのモチベーションが上がりやすくなります。
インビザラインやホワイトニングは数日、数週間で終わるものではなく、どちらも継続して治療を行っていく必要があります。
その時に、変化が乏しい、何が変わったのか分からない状態で治療を続けていくと、モチベーションが下がってしまい、治療をサボってしまったという人も少なくありません。
治療をサボってしまうと、治療計画とズレが生じてしまい理想の歯並びになれなかったり、期間が延長されてしまう可能性があります。
しかし、変化をしっかりと自覚しモチベーションが上がることで、治療をしっかりと続けやすく、理想の口元に近づきやすくなる効果があります。
その変化を「歯列が変わっていく」「歯が白くなる」の2点で観測することができるので、単体で治療を行うよりもモチベーションを上げやすくなっています。
以上が、インビザラインとホワイトニングを同時に行うメリットになります。
しかし、メリットがあればもちろんデメリットもあります。
5.インビザラインとホワイトニングを同時に行うデメリット
デメリットとしては下記のようなものがあげられます。
- アタッチメントによってムラが出る
- 費用が増えてしまう
- ホワイトニングを行うタイミングが遅くなる場合がある
それでは一つずつ説明していきます。
アタッチメントによってムラが出る
インビザラインでは歯に直接接着するアタッチメントという、治療をサポートする道具があるのですが、アタッチメントを装着することでホワイトニングにムラが出る可能性があります。
アタッチメントは歯に直接接着し、インビザラインによって歯列を動かす補助を行っていますが、歯に直接接着するという事はその部分にホワイトニング薬剤が行き渡らない可能性が高く、その結果ムラが出てしまう可能性があります。
アタッチメント自体は装着することは珍しくなく、歯科医師によってはインビザライン治療のキモと呼ぶほど重要な役割を持っています。
そのため、矯正治療を優先するならアタッチメントを装着するべきではありますが、医師に相談してアタッチメントを装着しないままで治療を行うこともできます。
その為、ホワイトニングも同時に行いたいと思っている人はその旨を医師に伝え、アタッチメントを装着せずに治療がしたいと相談してみた方が良いかもしれません。
アタッチメントに関してはこちらの記事で詳しくご紹介していますので参考にしてみてください。
「インビザラインのアタッチメント|基礎知識や効果、痛みについて」
費用が増えてしまう
これは当たり前ですが、インビザラインでかかった費用に加え、ホワイトニングにかかる料金も上乗せされるので、かかる費用の総額が高くなってしまいます。
ホワイトニングやインビザラインは保険適用外のため、かかる費用は歯科医院によって変わってきますが、相場だとこのようになっています。
ただ、歯科医院によっては割引をしてくれるところもあるので、費用に関しては自分の症例や状態を診断してもらった後に、きちんと見積もりをもらう事で明確なものになるでしょう。
いずれにせよ、さらに費用はかかってしまうため、その部分は一つのデメリットではあります。
ホワイトニングを行うタイミングが遅くなる場合がある
歯科医院によってはインビザライン治療中ではなく、保定期間に入りリテーナーを装着してからホワイトニングを始めた方が良いという歯科医院もあります。
理由としてはインビザラインでの歯列矯正を優先し、アタッチメントを装着した場合に同時にホワイトニングを行ってしまうと色にムラが出てしまうからです。
インビザラインとホワイトニングを同時に行えるか、それとも片方を集中的に行うべきかの最終決断は歯科医師にあります。
そのため、歯科医師の診断によっては保定期間からホワイトニングが始まることもあるため、歯が白くなり始めるが遅くなってしまう場合があります。
6.まとめ
今回この記事でご紹介した事をまとめると下記のようになります。
- インビザラインとホワイトニングは同時に行える
- ホワイトニングはオフィスホワイトニングとホームホワイトニング、どちらでも可
- アタッチメントを付けた場合、ホワイトニングがうまくいかない可能性がある
インビザラインもホワイトニングもどちらも審美性を高める治療ですので、やりたいと思う人も多いと思います。
しかし、治療を受ける歯科医院や症例によってはすぐには難しいということもありますので、まずは歯科医師と相談してみるのが良いでしょう。