何かを決定したら、なるべくなら素早く行動に移りたいですよね!
例えば、今日は外食をしようと思ったら近くのごはん屋さんを調べたり、何かを買いたいと思った時は、安いお店やネットショップを探したり、そんな経験一度はあるのではないでしょうか。
ただ、インビザラインの場合は、矯正をしようと決めてから実際にマウスピースを装着して治療が始まるまで、少し時間がかかります。
しかし、「iTero」という装置を使えば、通常よりも早く、正確な歯型を採取し治療をスタートさせることができます。
そこで今回は、iTeroという装置について、その概要やiTeroが優れている4つの理由、また従来の歯型採取方法との比較など、iTeroとインビザラインについての関係をご紹介していきます。
これからインビザラインを始めるという人は、ぜひこの記事を参考に、iTeroの知識をつけてから歯科医院を選んでください!
Contents
1.iTeroとは?
iTero(アイテロ)とは、インビザラインを始める際に歯型を採取するときに使われる、3D光学スキャニングのための装置のことです。
従来の方法ではシリコンを使い、口腔内の歯型を取っていました。
この方法だと、シリコンが固まるまでの時間、待機する必要があり顎が疲れたり、嘔吐反射が起きてしまうなど、少し苦しい方法での歯型採取となっていました。

出展元:インビザラインのすべて
しかし、iTeroを使用することで、歯型の採取が短時間で終わり、苦しい思いをせずに精密な歯型を取ることができるようになりました。
また、歯型のデジタルデータをすぐに見られるようになったので、治療開始までの期間短縮にもなっています。
それでは次に、iTeroの4つの特徴をご紹介します。
2.iTeroの4つの特徴
iTeroには以下のような特徴があります。
- 正確で精密な歯型を取ることができる
- 人体への影響がなく安全
- 不快な思いをせずに歯型を取ることができる
- スピーディに歯型を取ることができる
それでは、一つずつご紹介していきます。
正確で精密な歯型を取ることができる
iTeroでは、正確・精密な歯型を取ることができます。
従来のシリコンでの方法ですと、物理的な方法で歯型を取るので、シリコンが変形してしまうリスクがありました。
しかし、iTeroで取る歯型はデジタルデータのため変形しません。
また、治療者によるズレなどが無い為、扱い方が分かる人であれば精度に差が出ることはありません。

人体への影響がなく安全
iTeroは放射線などを一切使用していないため、妊婦や子供でも安心して使用することができます。
また、従来のシリコンではのどの奥に流れてしまい誤嚥してしまうというリスクもありましたが、iTeroであればその心配もありません。
さらに、口に入るスキャン部分は毎回新しいものを使用しているため、衛生面でも安心です。

不快な思いをせずに歯型を取ることができる
iTeroであれば、シリコンでの歯型採取時に感じる不快感をなくすことができます。

スキャン自体は一気にすべて行うわけではなく、何回かに分けてリラックスした状態で行っていきますので、ストレスもありません。
嘔吐反射とは、口の中に物が入った時に、オエッとえずいてしまう症状の事で、専門的に言うと「異常絞扼反射」(いじょうこうやくはんしゃ)と呼びます。
症状例は様々ですが、例えば奥歯を磨いた時にえずいてしまうなどがあります。
スピーディに歯型を取ることができる
iTeroで取った歯型はデジタルデータのため、簡単にアメリカに送ることができ、マウスピースが到着するスピードが大きく違います。
そもそも、シリコンを用いて歯型を取った場合、アメリカのアラインテクノロジー社へ空輸で送る必要があります。
歯型がアメリカに到着してから、インビザラインで使用するマウスピースを作っていくため、歯型を取ってから矯正が始まるまでに長ければ6週間以上の期間が必要でした。
しかし、iTeroならデジタルデータで歯型を取るため、アメリカへの送信は一瞬です。
その為、実際に矯正治療が始まるまでの時間を3~4週間程度に短縮することが可能です。

また、デジタルデータですので、スキャン後すぐに自分の歯型を確認することができ、お手持ちのスマホでいつでも見ることができちゃいます。
3.従来の方法との違い
iTeroスキャニングと従来のシリコンによる歯型取りの違いを簡単に表にしてみました。
iTero | シリコン | |
精度 | 手技の際で精度は変わらない | 歯型を取る医師の技術によって精度が変わる |
不快感 | 数回に分けて行うので、 リラックスしてできる |
シリコンを口の中に入れ長時間静止する必要があるため嘔吐反射が起きやすい |
安全性 | 放射線不使用。 口の中にいれる先端部は使い捨てなので安心 |
シリコンがのどに流れ込んで誤嚥する可能性あり |
治療開始までの期間 | 歯型のデータはインターネットを通して送られるため、 治療開始までが速い |
シリコンでできた歯型を空輸する必要があるため遅い |
取り扱い医院 | 導入している医院は多くはない | 基本的にどこでも行っている |
iTeroは便利ですが、どこの歯科医院でも導入しているというわけではなく、場所によってはまだiTeroを導入していない歯科医院もあります。
しかし、導入している歯科医院であればなるべく利用した方が、治療開始までが早く正確なマウスピースで矯正ができるためおすすめです。
また、不快感が少ないのも大きなメリットですので、インビザラインを始める前に、歯科医院に問い合わせを行い、iTeroを扱っているかどうか問い合わせてみるのも良いと思います。
4.iTeroを使用する際の費用の相場
iTeroを使用する際の費用ですが、多くの歯科医院では特別な治療費がかからないところが多いです。
ただし、「iTeroを使う」という部分に関してはお金がかかっていないだけで、精密検査料としてお金がかかってしまうところが多いようです。
精密検査ではただiTeroを使うだけではなく、口腔内の検査やレントゲン写真、歯のクリーニングなど、インビザラインをするにあたり必要な情報を集めるための検査です。

これには時間や料金がかかってしまうのは仕方のないことですので、iTeroを使用するのに別途費用がかかってしまうのかだけはきっちり把握しておいた方が良いでしょう。
5.まとめ
今回この記事でご紹介した事をまとめると下記のようになります。
- iTeroとは歯型を採取するときに使われる、3D光学スキャニング装置のこと
- iTeroを使うと正確でスピーディ、安全に歯型を取ることができる
- まだ導入していない歯科医院もあるため注意が必要である
東京であればiTeroを導入している歯科医院も少なくありませんが、地方になるとまだ導入していないという歯科医院もあるため、治療を受ける前にHPを確認しましょう。