インビザライン中に転院できる?歯科医院を変える時の手順やポイント




今暮らしている土地から新しい土地への引っ越し、少しはわくわくしますよね!

ただし、暮らす土地を変える場合、役所などの各方面に連絡が必要だったりと、手続きはいろいろと面倒だとは思います…。

そんな中、インビザラインの治療を受けている歯科医院の転院を考えなければならない時があるかもしれません。

しかし、インビザラインの転院の手続きっていったい何をすればよいのでしょうか…?

そこで今回は、インビザラインの転院に関して、そもそも転院できるのかというところから、その手続きや費用面に関して、また、転院先の歯科医院を選ぶポイントなどをご紹介していきます。

インビザライン治療を継続していくためにも、この記事を参考にしてください!

1.インビザライン治療中に転院はできる?

結論から言うと、インビザラインの治療中に転院することは、基本的にはできます。

そもそもインビザラインはアメリカにあるアラインテクノロジー社がマウスピースを作っていますので、そこにデータがある限りは、どの歯科医院でもインビザラインの治療を継続することができます。

転院してもデータは問題なく引き継がれる

しかし、注意点として、転院先の治療方針が転院前の歯科医院と違う事が良くあります。

インビザラインは3Dシミュレーションによりマウスピースを作成していますが、その治療方針を立てるのは他ならぬ歯科医師の先生です。

例えば、歯科医師の方針で抜歯するのかしないのかなど、それぞれの歯科医院によって違いがあります。

医院ごとの方針の違い

その為、歯科医院を転院した先で治療期間が延びてしまうという事もあります。

それでは次に、転院する際の手続きに関してご紹介します。

2.転院する際の手続き

転院する際の手続きとしては、いくつかの歯科医院公式HPで説明がありました。

インビザラインの転院手続きのためには、アラインテクノロジー社が用意している「インビザライン転医手続き承諾書(Invisalign Patient Transfer Authorization Form)」への、転医元のドクター、転医先のドクター、患者さんの3名の署名が必要です。

ですので、治療継続のためにはこの書類を貰ってきていただく必要があります。

ですが貰い忘れてしまった場合でも、通っていた医院名を教えていただければ当院から依頼することが可能です。

転医手続きが完了すると、サーバー上の患者さんの口腔内写真やクリンチェック(3Dシミュレーション)のデータが転医先のドクターに移ります。

引用元:横浜フォルテ矯正歯科

お仕事の関係上 どうしても通院できなくなる場合は

①現在治療されている矯正クリニックの担当医師にメールか口頭で伝える。
②転院先(受け入れ先)のクリニックで患者様のシリアル番号を伝える。
③アラインテクノロジー社(インビザライン矯正システムを管理・開発している)から元クリニックに連絡メールが届く。
④元クリニックの先生が「了承」メールをアラインテクノロジー社に送る
⑤受け入れ先クリニックに患者様のデータ・CGシュミレーション映像を「管理する権限」が移譲される
⑥残りの治療に対しての方針を決めて、治療費用の設定。
⑦インビザライン矯正治療の引越し完了→引き続き治療が開始される。

このようなステップを踏んで引越し(転院)をいたします。

引用元:スマイルイノベーション歯科

転院先によって、ルールは多少変わってくる可能性がありますが、基本的には転移先と転移元の歯科医院が互いにアラインテクノロジー社に連絡を取り、患者さんのデータの受け渡しを行います。

また、これ以外にも他のサイトで紹介されていることをまとめると、転院のための手続きには下記が必要になります。

転院に必要なもの

もちろん、転院先の医院によって条件や必要なものは違いますので、一度問い合わせを行ったほうがいいかと思います。

3.インビザラインのセカンドオピニオン

インビザラインではセカンドオピニオンを受けられる場合があります。

そもそも転院する理由は引っ越しだけではなく、今の歯科医院に不満があるという人もいますよね?

その時に、別の歯科医院に状況を伝え、治療を引き継いでもらう事ができます。

セカンドオピニオンの流れ

ただし、注意点としてセカンドオピニオンはすべての歯科医院で行っているわけではありませんし、予約時間も限られている場合がありますので、事前に調べておく必要があります。

また、セカンドオピニオンによる転院を繰り返してしまうと、ドクターショッピングとなってしまい、問題視される可能性があります。

ドクターショッピングとは

その為、セカンドオピニオンを受ける医院も選定を行い、しっかりと歯科医師の話を聞いて検討しましょう。

4.転院の際の治療費用について

費用の問題に関しては転院元の医院での話と、転院先の医院での話があります。

転院元での費用について

日本矯正歯科学会によると、基本的には治療進度によって返金することを推奨しており、実際に返金に応じてくれるクリニックがほとんどです。

ただし、治療進度の判定に関しては日本矯正歯科学会によってある程度の基準が設けられていますが、はっきりと決まっているわけではないので、歯科医師の判断に委ねられている部分が大きいです。

歯科医院側としては返金額は少ない方が良いので、ある程度返金額を少なめに見積もる歯科医院もあるそうです。

返金額を少なめに見積もる医者

また、矯正治療にかかるお金の大部分はインビザラインなどの矯正装置にかかるお金ですので、元々返金額は多くはありませんし、治療進度によっては返金が難しい場合もあります。

転院先での費用について

転院先の歯科医院では現在の状態やこれからかかる費用についてを正確に計測・計算し、かかる費用を決めていきます。

この部分に関しては、各歯科医院の料金体系に則ったものになりますが、治療を再開するための費用が、転院元の返金額と違う場合も少なくありません。

転院する際の費用

その為、転院を行う際は多少お金を多めに支払うという事を事前に覚悟しておいた方が良いでしょう。

それでは次に、転院先を選ぶためのポイントについてご紹介します。

5.転院先を選ぶポイント

インビザラインの治療を引き継いでくれる転院先を選ぶ場合は下記の2つの方法があります。

  • 転院元の歯科医院から紹介してもらう
  • 自力で探す

紹介の場合は、転院先を選ぶ必要もありませんので、ここでは自力で転院先を探すときのポイントをご紹介します。

ポイント①:かかる費用

これは言わずもがなですが、転院先でかかる費用は一つのポイントになります。

転院を受け入れていない、もしくは受け入れていても、新規でインビザライン治療を行う時と同じ値段を請求する歯科医院もあります。

全額請求する歯科医師

もちろんその逆で、低めの費用設定で積極的に転院を受け入れてくれる歯科医院も存在します。

その為、その歯科医院に転院した場合、どのくらいの費用がかかるのかを問い合わせてみることで、ある程度転院先を選定することができます。

ポイント②:治療方針

インビザラインを行う上で、元々治療を受けていた歯科医院と治療方針が違った場合、一旦決定はせずに他の歯科医院を回ってみるのもありです。

元々想定していた治療方針と違ってしまうと、治療期間が余計にかかってしまったり、意図しない結果で治療が終了してしまう可能性があります。

その為、その歯科医院の治療方針をHPや口コミなどで調べておくのも有効な手段になります。

ポイント③:広いエリアで探す

自分の引っ越し先の近くはもちろん、職場の近くなど近場だけで探すのではなく、もう少しエリアを広くして転医先を探しましょう。

転院先の歯科医院を探すのは、実は非常に難しいです。

物件探しと同じで、転院を受け入れてくれるかどうかや、治療にかかる費用、治療方針など、条件にこだわればこだわるほど探すのは難しくなってきます。

転医先のエリアを広く考える

そのため、探すエリアは少し広めに設定し、いろいろな街の歯科医院を見ていく必要があります。

以上が転院先を探す3つのポイントになります。

自身で転院先を探すのはかなり時間や労力がかかってしまうため、転院しようと頭に浮かんですぐに行動しても早すぎるということはありませんよ。

6.まとめ

今回この記事でご紹介した事をまとめると下記のようになります。

  • インビザライン治療中に転院はできる
  • 手続きや費用面などは歯科医院によって違うので調査する必要あり
  • できれば、転院するときは次の歯科医院を紹介してもらった方が楽

インビザラインの治療期間は非常に長いので、できることなら同じ歯科医院で治療を受け続けるのが一番です。

しかし、転院をしなければならないときが来てしまう事もあると思いますので、その際はぜひこの記事を参考にしてくれればうれしいです。